WORKS
この子に、なにかしてあげたい。
この子の、悲しむ顔は見たくない。
講談社BOXが贈る“青春ライトノベル”の新旗手、颯爽たる最新長篇
二十代も終盤にさしかかりつつある会社員ウミノの一日は、通勤途中にある昔ながらのタバコ屋で幕を開ける。
ハイライトを一箱買い、店の前で一服。その窓口にあらわれる店番の少女、如月さなえとのやりとりをささやかな楽しみにしていた。
ある日、ウミノはタバコ屋の矍鑠たる老店主、如月志乃が亡くなったことを知る。
しばらくの間休業していた店が再開すると、そこには他界した祖母がのりうつったかのような威勢のいい口調と仕草で話す、見慣れた少女がいた。
ウミノが“シノちゃん”と名付けたその少女は、彼にある頼み事を持ちかけてくる。
TNSKさん による素晴らしい イラスト4枚(BOX-AIR連載時イラスト3枚+書き下ろしイラスト1枚)が、
口絵として カラー収録
されております。TNSKさんファンの方々は必見!
【推薦コメント引用】
この主人公を、軟弱者だ、ロリコン野郎だ、とは言えない。
漂うタバコの煙を言い訳にして、彼の恋に真剣で他人に優しい気持ちに、涙したくなる。
そんな物語だ。――タニグチリウイチ様(ライトノベル評論家)
軽快で爽快――日常の中の心地よい無駄”を巧みにすくいとる瑞々しい文体が味わい深い。――荻原魚雷様(書評家)
登場人物たちの何気ない会話、さりげない絶妙な距離感、雰囲気すべてが心地いい。――田浦靖子様(ブックファースト新宿店)